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「1着も無駄にしない」品質の最後の砦、
ハクホウの仕事。

「1着も無駄にしない」品質の最後の砦、ハクホウの仕事。

はじめに

「可能性がある限り絶対に断らない」「困った時のハクホウ」「最後の砦」——お客様からいただくこれらの言葉が、ハクホウの企業姿勢を物語っています。

デザイナーが心を込めて作った服、工場で丁寧に縫製された服。それらがお客様の手に渡る前の最後の工程で、1着も無駄にしないために何ができるのか。検品・プレス・手直し・ミシン・営業まで、それぞれの現場で働くプロフェッショナルたちの想いと技術を現地で取材しました。

ハクホウが選ばれる理由:すべては「信頼」のために

ハクホウが守り続けるDNA

[ 企業基本情報 ]

会社名
株式会社ハクホウ
設立
昭和20年(1945年) 9月
所在地
千葉県柏市豊町2-5-25
事業内容
アパレル製品検品・検針・プレス・補修・縫製業務
主要取引先
大手アパレルメーカー、ブランド企業、通販会社等

柏市豊町で「柏が豊かになるような会社にしよう」という想いから名付けられたハクホウ。もともと東京の墨田区向島で生地屋からスタートし、柏市に移転した際に、その土地の名前「柏市豊町 / 柏を豊かに」から、「ハクホウ」と名付けられました。カタカナ表記にしたのは「親しみやすさ」を大切にしたからです。

創業から一貫して守り続けているのは、「廃棄ロス削減」と「製品寿命延長」という企業DNA。専務はこう語ります。

専務

「検品だけで終わることなく補修をして製品に関わりを持つ。生まれてきた商品の製品寿命を可能な限り伸ばすということ。問題がある商品でも、廃棄に回すことなくそれをよみがえらせて廃棄ロスを減らしていく——これが企業として一貫して守っているポリシーです」

関連記事:品質への責任を貫く、ハクホウの品質哲学

一貫体制へのこだわり

ハクホウの最大の特徴は、検品・プレス・手直し・ミシンを一社で完結できる体制にあります。営業課長はその価値をこう説明します。

営業課長

「検品・プレス・補修の一貫体制を備える会社であり、各セクションにプロフェッショナルとなる人物も配置している。これが私たちの誇りです」

この体制により実現できるのは:

  • 輸送期間のロスやコスト削減
  • 問題発見から解決までの綿密な情報共有
  • 問題発見から解決までの綿密な情報共有

「ハクホウに依頼すれば、ハクホウの中で完結できる安心さと、それにともなうコストダウンやスケジュール短縮。優れたコストパフォーマンスでご提案できる」(専務)

関連記事:現場が支える信頼関係が生み出す、「困りごと」への対応力

「できない」を言わない企業文化

「ハクホウの中では『できない』というワードを言わない。当然できないこともあるんですが、お問い合わせの入り口ではまず出来る手段を協議することから始めます。そういう風土を会社全体で培い、統一感をもってお客様に対峙しています」(営業課長)

この姿勢が「困った時のハクホウ」というお客様との信頼関係を築いているのです。

ハクホウの品質管理技術

検品:商品の品質を担うプロフェッショナル

「有名ブランドの検品は特に難しく、生地の具合によって見え方が変わるので、それに応じて見るポイントが変わります」

検品担当者は、服から靴・鞄まで多種多様な商品を扱い、仕様変更を見逃さない技術を持っています。

[ 検品技術のポイント ]

  • 多様な商品への対応
    (服・靴・鞄・ぬいぐるみ・ベビー用品など)
  • 素材別の検品手法
    (生地の特性に応じた適切な方法)
  • 仕様書との照合
    (久々の商品でも確実にチェック)
  • チーム内情報共有による品質統一
検品

「商品によって仕様が変わった時に前と同じ仕様かどうか気づけるようにすることが重要。『こういったB品(販売に適さない商品)があったよ』という共有や、判断に迷った時の相談を通じて、チーム全体の検品精度を向上させています」

関連記事:商品ひとつひとつに向き合い、丁寧に検品を行う検品職人の仕事

リペア:「マジック」と称される手直しとミシンによる精密縫製技術の両輪

手直し:99%の案件を引き受ける情熱

手直し:99%の案件を引き受ける情熱

「修理した品は新品と見間違う精度でお返しする」——定年後も変わらずアパレルに愛情を注ぐ、手直し担当者の言葉です。

[ 手直し技術のポイント ]

  • 虫食い修理
    (最も多い依頼への専門対応)
  • 高級品の修理
    (金額に関わらず丁寧に対応)
  • 複雑な編み目の復元
    (編み方に合わせた精密作業)
  • 補修糸の選定
    (仕上がりの美しさを決める重要要素)

「根本的にダメというのはないですね。しっかりお時間をいただいて必ず修繕できる手段を探します。こういった難しい商品を担当すると、寝る前に振り返りタイムを設け、修繕のヒントを一生懸命探している」

関連記事:99%の案件を引き受ける、手直し職人の「マジック」

ミシン:50年の経験が生む精密技術

ミシン:50年の経験が生む精密技術

「一点物のジャケットのサイズダウンの縫製をミスなく作り上げた達成感はとても大きかった」

[ ミシン技術のポイント ]

  • 服のサイズ調整
    (高度な縫製技術による微細な調整)
  • 様々な補修対応
    (ボタン付けから本格的な縫製まで)
  • ブランドタグ・洗濯タグの付け替え
    (正確で美しい仕上がり)
  • 毎日のメンテナンス
    (掃除と針目調整の徹底)

「自身がミシンで縫製したドレスが店舗ウィンドウに飾られた時は特に印象深かった」——技術者としての誇りが込められた言葉です。

関連記事:ミシン職人の丁寧な縫製技術によって守られる品質

プレス:「舞台に立つ前の女優さんを支えるメイクアップアーティスト」

プレス:「舞台に立つ前の女優さんを支えるメイクアップアーティスト」

「プレスって『舞台に立つ前の女優さんを支えるメイクアップアーティスト』みたいなイメージなんです。お客様のご要望がフルメイクなのか、ナチュラルメイクなのか、ポイント直しなのか。舞台に立つ前に一番美しいシルエットを見せて出せますよ」

[ プレス技術のポイント ]

  • 世界的ブランド製品の立体化
    (フラットな状態からスチームで立体的に成形)
  • ニットの寸法調整
    (数cm単位での伸縮調整)
  • 複雑な形の復元
    (1本ずつ丁寧に、表からも裏からもアイロンがけ)
  • 多種多様な素材への対応
    (生地に合わせた熱の当て方)

[ 多様な素材への挑戦例 ]

●ニットプリーツの復活
1本ずつのプリーツにアイロンをかけます。表からと裏からと
●革製品の頑固なしわ
革は蒸気がダメなので、アイロンの熱だけで作業します

「世界的ブランドの商品は、ここに来た時にはまだフラットな状態だったりするので、それをスチームで立体化していく。商品を作り上げる最後の段階をやらせてもらっているのが嬉しい」

関連記事:一着一着に命を吹き込む、プレス職人の技術

ゆるぎない品質への実績と証明

[ 数字で見るハクホウの実績 ]

●99%の手直し案件対応率(手直し部門)

●多国籍対応
中国・東南アジア・インド・ヨーロッパ製品
●多業界対応
アパレルからぬいぐるみ、ベビー用品まで
●50年の技術継承
ミシン部門の経験年数
●一貫体制
検品・プレス・手直し・ミシンを社内完結

信頼の証:認定制度と品質保証

信頼の証:認定制度と品質保証

品質への取り組み:「検査機関と契約し、認定を取るために定期的に試験を受けることで、検品スタッフの技術レベル、品質レベルへの安心感を提供しています」

取得認定例:

  • JVCショップチャンネル認定検品所(20年以上継続)
  • TSI(山陽商会など大手アパレル)認定
  • Q-TEC認証
  • イオン独自認定制度

X線検査による付加価値発見

印象的なエピソードを専務が語ってくれました。「X線検査で、あるお客様の商品を通した時、異物探知ではなく、逆に本来入っていなければいけないパーツがついていないことに気づきました。お客様から『品質だけじゃなくここまで見てくれてるんですね』とお礼の言葉をいただき、それをきっかけに検品基準の見直しにもつながりました」

「よくお客様に言われるのが『最後の砦』。ここを通過して問題があったら、我々の存在意義はない。それくらいの責任感をもって、何も問題のない商品を世に出しています」

SDGsへの取り組み:企業理念との合致

ハクホウは「ちばSDGsパートナー」取り組み企業として正式に認定されており、もともとの企業理念である「廃棄ロス削減」「製品寿命延長」が、現在のSDGsの流れと合致しています。

参照:「ちばSDGsパートナー」登録企業・団体等/千葉県

ちばSDGsパートナー登録証

具体的な取り組み:

  • B品をA品に再生する技術
  • ネーム付け替えによる在庫振り替え(廃棄ロス削減)
  • 二次流通への対応(古着補修・再販)
  • 品質表示変更(海外版から国内版への仕様変更)

営業課長

「コレクションブランドの場合、海外で売るものと国内で売るものと分けていて、どちらかの国で在庫が残ることも多い。廃棄しないという動きの中で、タグ付け替えのような依頼は年々増えている」

専務

「昔からの企業理念の中に通ずるところもあるので、さらに意識していきたい。ハクホウとして積極的な提案をしていきたい」

未来へ、そして課題を持つすべての企業様へ

未来へ、そして課題を持つすべての企業様へ

ハクホウが目指すビジョン

専務が語る5年後、10年後の展望:「主力事業の検品・補修・再生分野の技術力の幅を広げて、もっといろんなものに対応できるような会社にしていきたい。二次流通として古着を補修して再販したり、修繕技術を生かした古着加工など、新品と古着を組み合わせた製品などの取り組みも行っています」

将来の取り組み領域:

  • 二次流通市場への本格参入(古着補修・再販)
  • リメイク・リペア技術の拡充
  • 縫製工場との連携強化(生産性向上支援)
  • 物流特区を活かした物流会社との協業

一着でも多くの服を救うというメッセージ

デザイナーや担当者の皆様へ

製作した商品が何らかの理由で出荷できなくなるのは大きな痛手です。しかし、ハクホウなら「何とかならないか」という相談に、必ず解決策を見つけます。

一貫体制の真の価値は、単なる効率性ではなく、各部門のプロフェッショナルが連携して「お客様の困りごとを解決する」という共通目標に向かっていることにあります。

短納期での
緊急対応

多様な
素材・商品への
対応

B品をA品に
変える技術

世界各国の
製品品質への
精通

SDGsを
意識した
廃棄ロス削減

これらすべてが、「1着も無駄にしない」現場で働く人たちの想いから生まれています。

ハクホウへのお問い合わせ

[ 対応可能サービス ]

高度な検品技術

X線検査・多様な商品対応・認定制度対応

精密プレス技術

立体化成形・寸法調整・多素材対応

確実な手直し技術

虫食い修理・編み目復元・99%対応

高度な縫製技術

サイズ調整・補修・タグ付け・50年の経験

一貫した品質管理体制

社内完結・迅速対応

短納期・急なご要望・難しい案件にも「断らない」姿勢で対応。

職人たちの技術と情熱で、あなたのブランドの価値を最大限に引き出します。

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